community activity
●Moving Water Days 花渡川アートプロジェクト 2006-8
枕崎、鹿児島
......深刻な状況に対して、ひとりひとりの目線で行動に向かう。花渡川アートプロジェクトは、その「誰でもが環境に立ち向かう」時間を、いま紡ぎ出す。
水山車が花渡川を渡る日
80リットルの水箱......それはひとりの人が一日に使用するのに必要な基準となる水の量を表しています。(池田一)
100メートルの水筏が南方に向かう日
さっそく、地元住民の指導で、学生たちとの竹採り作業がスタート。伐採した竹は水産高校の校庭に運ばれ、「筏づくり」へ。......午後3時半過ぎ。授業が終わった鹿児島水産高校の生徒たち20数名が現場に駆けつけてくれた。川の中につかり、18の筏を順番に繋いでいって、100メートルの筏を完成させるという前代未聞の大仕事がスタートしたのです。(池田一)
●芝川再生アートプロジェクト 川口、埼玉 2005-6
......芝川は両端の水門が閉じられ、ヘドロ臭が漂い、一部ドブ川化している状態なんです。......これでは放ってはいけない。ゴミさらい、水質浄化、土木工事などは、地元の人が継続的にやって、始めて有効な意味がある。問題は、そこにまでいたる一人一人の意識変革。(池田一)
●Water Trunk 2025年のための水トランク
法然院、左京区鹿ヶ谷、京都 2005
『水トランク 2025』は......一人の人が一日生活するのに必要な水の量の基準となる「80リットルの水」が入る大きさだ。その『水トランク 2025』をおもむろに開けるとトランクの中から、16個の水道の蛇口が出てくる。2025年に水不足に追い込まれると予測される48ヶ国のために、水を届けたいという願いを込めて、『水トランク 2025』を3箱を用意した。(池田一)
●Warning : up or down ?
GROUNDWORKS展、カーネギーメロン大学、ピッツバーグ、U.S.A. 2005
IKEDA WATERは、街中に氾濫する。それがアメリカ合衆国の大学のエレベーターの中であっても、池袋のジュンク堂書店の壁であっても。地球の7割は海だが、この巨大な海は各大陸を離散させている。IKEDA WATER は地理的に離れた都市や人々の紐帯として機能する、最も普遍的な観念の一つであるだろう。
●阿蘇アースアートミュージアム
法阿蘇フォークスクール、阿蘇郡高盛町、熊本 2011-2015
I阿蘇五岳のひとつ根子岳の麓に、昔ながらの校舎を再利用した阿蘇フォークスクールはある。ここで、毎年開催される「GENESIS 起源展」に招聘され野外制作をやるようになった。「地球の起源から、地球の将来を考える」という展覧会の趣旨もあるが、3.11原発事故後の南阿蘇への移住者の多さと、彼らの新しい土地での生き様に、大きな関心を持った。(池田一)
平和のためのL字線分 GENESIS-2 起源展、2011
......関東からの移住者の多くは、子供達の将来を考え、移住してきた。2011年は、彼らと一緒に作業して、刈って来た茅を束ねて、ブロックを作り、積み重ね並べて、約70メートルの通り道を造った。平和への願いを込めて、ひとりひとり通り抜ける、題して『平和のためのL字線分』。(池田一)
地球のための休息台&100人分の安息枕 GENESIS-3 起源展、2012
7月11日、阿蘇を襲った集中豪雨による山崩れで、死者がでる大惨事に。池田はこの痛ましい出来事に対するレクイエム、安息という願いを込め、この作品を制作したという。「倒木を1メートル単位に切断し、茅を巻いて、縄で締めて、自然の中に敷き詰めて、100人分の安息枕の、長い列を作りたい。」(池田一)
未来系の七福柱 GENESIS-4 起源展、2013
「作品を作らない。自然から作品を出現させる。」(池田一) この考え方は、池田一に通底する作品観であり、自然を対象とする作家の中でも、池田の作品を真にユニークなものとしている思想でもある。この思想は、後に「自生」という概念を通じてより洗練化されることになる。(織田理史)
大地のジャバラ本 GENESIS-5 起源展、2014
今日もわくわく 水わく 火わく 雲わく 人もわく (池田一)